漢字熟語以外の頭語/結語の慣用句
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手紙における頭語は、誰かの家を訪問するとき最初に発する「ごめんください」にあたります。
改まった手紙の場合なら「拝啓」がそれにあたりますが、以下の表現は現代ではほとんど使われませんし、ビジネスレターでは使わないのがよいでしょう。
ただし、女性らしい柔らかい趣を醸し出したいときにはよいと思います。
1. 改まった手紙
謹んで申し上げます - あらあらかしこ/めでたくかしこ/ごめんくださいませ
2. 通常の手紙
一筆申し上げます - かしこ/さようなら/ごきげんよう
3. 緊急の手紙
取り急ぎ申し上げます - かしこ/さようなら
4. 返信の手紙
お手紙拝見いたしました/お手紙承りました/お便りありがとうございました
かしこ/さようなら/お返事まで
5. 再信の手紙
重ねて申し上げます - かしこ/さようなら
6. 前文省略した手紙
前略ごめんください/前文お許しください - かしこ/さようなら
7. 初めての相手に手紙を出す時
初めてお手紙を差し上げます/突然お手紙を差し上げます。ご無礼をお許しください
あらあらかしこ/めでたくかしこ
8.カジュアルな挨拶文での頭語
カジュアルな挨拶文の前に「拝啓」や「前略」、ましてや「一筆申し上げます」は不相応ですので、○○(様/さん)のように相手に呼びかける書き方をします。目上の方なら「叔父様」「○○先生」、目下なら「○○君」「○○さん」で始め
その後に「最近めっきり涼しくなりましたね。」などとつづけます。
このような書き出しの場合は、普通の文と同じなので、「○○様」は一文字下げて書き出します。
頭語/結語で注意すべきこと
1.頭語/結語は一対で正しく対応させてください。
2.頭語は次の一文字空けて文章を書き出す。ただし、主文が短い場合などは改行して書き出してもかまいません。結語は文書の最後尾、行の最下部に書くのが原則です。
3.冠省/急啓/略啓などの頭語の場合は、前文や時候の挨拶を省略しなければなりません。
4.個人的な普段のやり取りの手紙(儀礼的な手紙以外)には、堅苦しい頭語/結語を書く必要はありません。
5.死亡通知/お悔やみ/喪中欠礼/年賀状/寒中見舞いには、頭語、結語、時候の挨拶を入れませんし、状況によっては、詫び状、督促状、抗議の手紙などにもあえて入れなくてもよいでしょう。